Manabu Fujii Lab, Department of Civil and Environmental Engineering, School of Environment and Society, Tokyo Institute of Technology

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参考資料

研究ゼミ発表

主旨:

研究ゼミ発表は、自身の研究計画や研究の進捗を研究室内のメンバーと共有し、議論することを主目的とします。

研究計画や研究結果の発表において、最も重要なことは何か、一つ上げるとすれば、研究の学術的新規性になるかと思います。そのためには、これまでどのような既往研究が行われてきているかを整理し、自分の研究はどの点(知見、技術、考え方など)で新しいことを提案するのか?ということを説明する必要があります。

以上に加え、得られた知見や技術が社会的にどのように有用か?(社会的意義)も重要な視点となります。知的好奇心も研究の重要なモチベーションとなりますが、工学の分野では得られる結果が未来の社会(10~30年後などを想定)にどのように貢献するのか?を説明することが求められます。

以上を明確にしたうえで、下記の内容について発表してもらいます。その際、次頁の研究プロポーザルに関する説明が役立つはずです。

(0) 研究のタイトル
(1) 研究の背景
(2) 研究目的・内容
(3) 研究の特色・独創的な点(いわゆる新規性、オリジナリティといわれるもの)
(4) 卒業論文もしくは修士論文の研究計画

研究プロポーザル

以下のリンクより所定の書式をダウンロードし、(1)~(5)の項目について記述してください(図表を含めてもよい)。なお、日本学術振興会特別研究員DC申請書より引用しています。https://www.jsps.go.jp/j-pd/data/boshu/03_dc_naiyo.docx

(1) 研究の背景:

これからの研究計画の背景、問題点、解決すべき点(解決方策)、着想に至った経緯等について、当該分野の重要な参考文献を挙げて記述してください。

(2) 研究目的・内容:

①研究目的、研究方法、研究内容について記述してください。
②どのような計画で、何を、どこまで明らかにしようとするのか、具体的に記述してください。

(3) 研究の特色・独創的な点

①先行研究があればそれらと比較し、本研究の特色、着眼点、独創的な点を記述してください。
②国内外の関連する研究の中での当該研究の位置づけ、意義を記述してください。
③本研究が完成したとき予想されるインパクト及び将来の見通しを記述してください。

(4) 研究計画

学士課程4年の1年間、もしくは修士課程の2年間の研究計画について記述してください。

(5) 自己分析

①研究は客観的な事実を積み上げていく作業ですが、自身のパーソナリティや考え方(哲学)が、研究の進め方やその結果に大きな影響を及ぼします。あなたは自身の性格をどのように捉えていますか?研究をする上での長所や短所などを明記ください。(例:しっかりと計画を立ててから動きたいタイプ、とにかくまずは手を動かしつつ、計画を具体化していくタイプなど)
②大学で行う研究やその経験が自身の将来キャリアにどう役に立つのかを考えることもあるかもしれません。20年、30年後の日本社会を担う学生の皆さんですが、長い目で見て、今後の自身のキャリアや、研究活動で身に着けたい能力、経験について自由に記述ください。

輪講

主旨:

水環境や持続可能学に関する最新の研究論文(英語の論文とする)を自らの手で検索し、興味を持った論文読み、その内容と感想を報告する。以下にその手順を説明します。

1.水環境や持続可能学の分野で有名な学術雑誌のフェブサイトへアクセスする。以下の雑誌を推薦します。

Nature (https://www.nature.com/), Science
(https://www.sciencemag.org/), Science advances
(https://advances.sciencemag.org/), Nature Sustainability and other Nature sister journals (https://www.nature.com/siteindex), PNAS
(https://www.pnas.org/), Sustainability Science
(https://link.springer.com/journal/11625 ), Environmental Science & Technology (https://pubs.acs.org/loi/esthag), or other ACS journals

(https://pubs.acs.org/ ), Water Research
(https://www.sciencedirect.com/journal/water-research), Science of the Total Environment (https://www.sciencedirect.com/journal/science-of-the-total-environment )

※輪講の意味は→https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%BC%AA%E8%AC%9B

Environmental Science & Technology誌へのアクセス

Environmental Science & Technology
(https://pubs.acs.org/loi/esthag)

PDFで論文をダウンロードできます
(注意:学内ネットワークのみ)

Water Research誌へのアクセス

Water Research.
(https://www.sciencedirect.com/journal/water-research)

もし、上記の学術雑誌リストからよさそうな論文が見つからない場合、Science direct(サイエンスダイレクト:エルゼビアが提供する世界最大の学術論文データベース)やgoogle scholarなどから、他の学術雑誌論文を検索すること(リストにある上記の雑誌は通常多くの最先端で質の高い研究を網羅しています)。以下のサイトで、Science directでの詳しい検索方法について記載がある。

http://jp.elsevier.com/__data/assets/pdf_file/0006/264192/sd_qrg_japanese.pdf

“Sustainability”, “Water Environment”, “Wastewater treatment”や”water treatment”などのキーワードで検索してもOK。MBR, Israel, desalination, activated sludgeなどでもOKでしょう。

2.2018年以降の論文について、アブストラクト(abstract :研究概要)を読み、興味のある論文をダウンロードし、内容を確認する。なお、東京工業大学内のネットワークでのみ、多くの論文はダウンロード可能なため注意すること。学外ではアブストラクトのみしかアクセスできない論文がほとんどです。

3.選定した論文について、AbstractとIntroduction、Conclusionsを精読する。各セクションが明記されていない雑誌もある。その場合、該当する箇所をみずから探さなければならない。ただし、多くの研究が「Abstract→Introduction→Methods →Results and Discussion→Conclusions」もしくは「Abstract→Introduction→Results and Discussion→Conclusions→Methods 」の順で書かれている(より専門的な情報が必要となるMethodsやResults and Discussionは、4年前期では深く理解できなくてもOK)

4.Introductionの精読後に、下記の問いについて記述する。
①論文のタイトル、雑誌名、発行年を明記
②研究の背景:どうして対象研究が重要か?社会的、学術的意義など。
③研究の新規性:これまでどのような既往研究が行われてきており、対象研究はどの点(知見、技術、考え方など)で新しいことを行っているのか?
④研究の目的:対象研究は何をどこまで明らかにしようとしたものか?

5.AbstractとConclusionsの精読後に、下記の問いについて記述する。
⑤研究成果:どういった研究成果が得られたか?
(AbstractとIntroduction, Conclusionsから、上記①~⑤の情報が得られない論文は、あまり良い論文とは言えません。その場合、Results and Discussion を読み追加情報を得るか、別の論文にするか、各々で適宜判断してください)

6.最後に、論文を読んで感想と疑問を記すこと。

7.以上、①~⑥についてA4サイズ2ページでレジュメ(レジュメは添付のひな形を使用する)を作り、PPT10ページ以内の発表資料を準備すること。レジュメは発表当日に参加者に配布すること。なお、論文を読み、レポートを作成する際には、ウェブや書籍などで調べものが必要と思いますので、文献等を参照したらその文献も明記すること(レジュメと発表で使用する言語は英語とする)。なお、英語辞書は専門用語も掲載しているアルクが便利(https://www.alc.co.jp/

東京工業大学 環境・社会理工学院 土木・環境工学系 藤井 学 研究室 〒152-8552 東京都目黒区大岡山2-12-1-M1-22 / TEL: 03-5734-3687 / E-mail: fujii.m.ah(at)m.titech.ac.jp
Manabu Fujii Lab, Department of Civil and Environmental Engineering, School of Environment and Society, Tokyo Institute of Technology, 2-12-1-M1-22, Ookayama, Meguro-ku, Tokyo 152-8552, Japan / TEL: +81-3-5734-3687 / E-mail: fujii.m.ah(at)m.titech.ac.jp